箱根の山に登る時、私は小田原からバスに乗ります。
箱根湯本から乗ると座れないことが多いからです。
湯本から登山口である宮城野や仙石までは、
結構カーブの多い山道で、立っているのが辛い。
なるべく体力を温存したいですよね。
小田原駅に降りると雨が降っていました。
あれ、曇りのち晴れの天気ではなかったのか?
どうやら雨が残っているようですね。
がっかり。
それなのにバス停には既に大勢並んでいます。
どうやら小学生の団体様御一行がいるようです。
バスに乗ると後ろがあいているように見えたので、
前に2席あいていたのに、後ろに進みました。
失敗。
小学生の背が低かったのであいているように見えたけれど、
満席でした。
そしてバスが動き出すとすぐに、
私の前に座っている子が酔い始めました。
まだ街中なのに。
大丈夫かなあ。
引率の先生3名と保護者?が付き添っているようです。
引率の先生の本格的なリュックを見る限り、
登山をする様子。
雨なのに?
箱根湯本を過ぎるとカーブの連続。
既に酔っていた女の子は限界に近づいています。
保護者?の女の人が
立った方が楽だよと声をかけ、
女の子は後ろのドア付近に移動。
その席には老人の先生が着席しました。
男の子たちも辛そうで
先生、あとどれくらいで着くの?と質問。
席に座った先生が、15分位かなと答えます。
すると登山リュックの先生が
15分で着くかなあとつぶやく。
どこまで行くのかしら?
金時山に登るのかな?
小学生低学年には辛いのでは?
雨だし。すべって危ないよね。
大涌谷で黒い温泉卵でも食べて
海賊船に乗った方がいいのでは?
宮城野橋で私は降りてしまったので、
子供たちの行方は分からず。
でも、子供って大変だな。
自分の意志とは無関係に、
大人に振り回されて行動しなくてはならない。
バスに乗ることも山に登ることも、
大人だったら嫌と言えるのに。
なんだってせっかくの日曜日。
雨の箱根でバスに酔い、
辛い登山をしなくてはいけないのか。
紅葉なんて全く興味ないだろうに。
そして私はなんで大人なのに、ここにいるのだろう。
これから辛いとわかっている山道を、
5時間歩く計画をたてて。
雨はいつの間にか止んでいました。
濡れた木の葉から、いい香りが漂っています。
鳥がさえずり、バードウオッチングの人々が望遠鏡をのぞいています。
お腹がオレンジの鳥がいるよ。
仲間と間違えて、私に声をかけました。
そうなの?
木の上を見ると、沢山の鳥がいました。
美味しい実でもあるのかな?
鳥を見るのも楽しそうだな。
でも私は歩きます。
途中で足が痛くなって、
登りが急で息が切れて、
下りで滑って泥まみれになっても。
それ以上に気持ちのいいことが
きっと待っているから。
あの子たちも今日、
いい景色が見られますように。
金時山の山頂から、富士山見えましたか?
私は明神ケ岳山頂から、富士山見えましたよ。
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