筑波嶺の峰より落つる男女(みなの)川
恋ぞつもりて淵となりぬる
筑波山登山道の御幸ヶ原コース途中に、
この百人一首にある男女川の源流がありました。
水量はちょろちょろで、
この水が下流で大きな流れになるのか不安なくらい。
でもこのちょろちょろした水量が、
恋ぞつもりて淵となりぬる、を強調している感じがしますね。
筑波山は女体山と男体山の双耳峰。
そのためそこを源流とする川の名が、男女川になったとか。
恋する男女の思いの深さを、水の深さとかけるにふさわしい
川の名前ですね。
登山中にまさか百人一首が出てくるなんて思ってもみなかったので、
驚いてしまいました。
お正月になると必ず繰り広げられた、家族百人一首大会。
つくばと聞けばこいぞと答える。
そのころは、この歌の意味は深く考えたことなどなかったなあ。
そういえばこの歌は、父親の十八番でした。
あんがいロマンチックな人だったのね。
男女川源流近くのベンチに腰掛け、
みかんを食べながら
ちょろちょろ流れる水を眺め
歌を感じる。
至福の時間。
筑波山、いい山ですね。
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