秩父 三峰神社から登る

秩父鉄道

 三峰神社は、秩父鉄道の終点三峰口からバスで45分かかります。

以前はケーブルカーがあったのですが、老朽化のため撤去されました。

東京都最高峰の雲取山へ行くには、奥多摩からのアクセスが一般的ですが、

この三峰神社にも登山口があります。

雲取山へは10kmもあるので、雲取山山頂付近の小屋での宿泊が必要。

(山の10kmは相当な距離です)

雲取山へ登るのは無理ですが、雰囲気だけでも味わいたいと

途中の霧藻ヶ峰まで行ってみることにしました。

 三峰口からだとバスに座れないので、行きは西武秩父駅からバスに乗ることにしました。

が、平日なのにバス停には長蛇の列。人気ありますね。

何とか座れてホッと一息。

山道を登るバスに立って左右に揺られると、登る前に体力消耗してしまいます。

 三峰神社は霧の中でした。

地元は昨日は雨でしたが、ここではまだ小雨が降っています。

そのおかげで杉並木が霧にかすんで、なかなかの景色。

その昔、日本武尊が狼を道案内に訪れたことから

狛犬の代わりに狼が鎮座しています。

背骨が浮き出ていて狼っぽい。

門や建物の細工が日光東照宮のようにきらびやかでびっくり。

以前来たことがあるのですが、薄暗い参道しか記憶に残っていませんでした。

これは人気があるわけです。

 奥宮は妙法ヶ岳という山の山頂にあります。

そちらは帰りに寄るとして、まずは雲取山方面へ。

この時間から雲取山へ行く人はいないので、誰とも会いません。

霧の中を独りで進むのはちょっと怖いですが、

コケやキノコを観察しつつ自由な山登りを楽しみます。

道はふかふかしていて急な坂もなく、とても歩きやすい。

この感じで10kmなら私でも行けそうですが、

百名山ですからそんなわけはないでしょう。

3kmほどで霧藻ヶ峰に到着。

今日は名前の通り霧がかかって展望はありませんが、

晴れていればいい景色が見えそうです。

先に進みたい気持ちを抑えて、下山。

 途中で奥宮への分岐があり、鳥居をくぐり進みます。

このコースは先ほどと違って岩がゴロゴロしていて歩きにくい。

しかし、人がたくさん歩いていてにぎやかです。

奥宮、人気ですね。

途中金属の階段が整備されてはいるのですが、

最後の最後に手すり付きの鎖場があります。

登山者にとっては何ということのない鎖場ですが、

下りはさらにスリリング!

奥宮にて

山頂にいらしたスカート姿のおばさまはいったいどう下るのか?

下から次々に登ってくるので降りられず、不安顔でずっと立っていました。

登山口に注意が貼ってありましたよね。

登山の装備が必要って。

山では自己責任です。薄情な私はお先に失礼して下山しますよ。

 前を軽装の女性二人組が鎖場を降りています。

先頭の方がすごいスピードで下山するので、

後ろの方が早すぎる、ついていけないと叫びます。

が、ペースを緩めることなく視界から消えていきました。

えー、山でそれはないでしょう。

そのスピードも危ないし、相方を置き去りにするのもひどい。

私が、お友達見えなくなっちゃいましたねと声をかけると

娘なんですとのこと。

なるほど、薄情なわけだ。

しかたがないので、私がフォローしましょう。

危険個所を過ぎるまで、ちゃんと歩けているか何度も振り返り声をかけながら進みます。

すると、前方から若いカップルが登ってきました。

見ると彼女はワンピースにサンダル姿。

えっ、その格好で登ってきたの?

鎖場どうするのよ。

危険だから下山するように言いたいが、

彼氏にうるせーよ、ババアと言われたらいやだなあ。

と思っているうちに通り過ぎてしまいました。

はあ、私ってまだまだだなあ。

今の人、サンダルでしたねと置き去り母さんに声をかけるも、

自分のことに精一杯なのか見ていなかった模様。

まあ、山は自己責任だから。(2回目)

でも、下山で絶対つま先にケガするな。

岩がゴロゴロする道を歩きながら、悶々とする私。

 しばらくすると進む方向がわからないのか、分岐点に娘さんが待っていました。

お母さんを置き去りにしたら危ないよと言いたいのをぐっと我慢。

しつけは母親に任せて進みます。

鎖場あり、危険

この先登山装備が必要

滑落注意

何度看板が出ていたか。

誰も読まないんですね。

 なんだかストレスフルな登山でした。

今日すれ違った方のご無事を心から願っています。

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