黒姫高原 アファンの森

しなの鉄道

 私が学生の頃、作家のC.W.ニコルが黒姫の荒れ地を嘆き

森として復活させる活動を開始。

それをテレビで知った私は

一度その森に行ってみたいと

とても興味を持ちました。

そして数年前、ニコルさんが死去したニュースを聞き

そういえばあの黒姫の森はどうなったのだろうと

森の行方が気になりました。

今年その森を訪ねるツアーが目に留まり、

個人では立ち入りできないその森に入れるチャンスと

申し込んでみました。

アファンの森と名付けられたその森。

ニコルさんはどうやって森を再生したんだろう。

森の再生とはなんだろう。

 当日森のガイドさんが2時間かけて森を案内し、

ニコルさんが手を入れる前の森の写真を見せてくれました。

荒れ地というのでどんな感じかと思ったのですが、

山のすそ野の斜面に生えている大きな木々の下に

小さな木や草が生い茂っている

いわゆる薮(やぶ)ですね。

まあ日本のどこにでもある光景です。

その湿った薮に川を作り、水はけをよくして

木を間引き、下草を刈り

日が当たるようにして

森を再生したらしい。

目的は野生動物が住める環境を整備すること。

 ニコルさん、イギリスの方なんですね。

イギリスには山はありません。

でも日本には山があります。

野生動物は山のすそ野の薮に住まずに

山に住んでいます。

わざわざ山のすそ野を整備しなくても

山があれば大丈夫と思うのは

私が日本人だからですかね。

 だって、アファンの森の後ろには

ドーンと黒姫山がそびえているんですよ。

黒姫山の後ろには戸隠山があり

両脇には飯綱山と妙高山が連なっています。

バスの窓からこの山々が見える度に

あまりのすごさに何度も歓声が上がりました。

守るべきは里山ではなく

雪をかぶった巨大な山々なのではないでしょうか。

そしてその山は

人間が手を入れる必要はなく

自然のまま放置するのが一番。

その土地にあった植物が芽吹き

それを食べる動物が住みつく。

そうやって自然は自然に作られていくもの。

人間はそれをなるべく邪魔しないように

生きていければいいのではないかと思います。

 でもそんな感想を

頑張って活動している森のガイドさんには言えないので、

ここに吐き出させていただきました。

おばさん山は森よりやっぱり山が好き。

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