富士山が近い山梨県。
富士山の溶岩が広範囲で広がり、
水はその隙間に全てしみ込むため
富士山の近くには川が存在しない。
しかし崖などがあると
その割れ目から急に水が噴き出す。
今回そうして現れた滝を見に行った。
太郎次郎の滝は、富士急東桂駅から徒歩15分。
駅から反対側に歩き出した私に、近所の方が
こちらは行き止まりだよ、どこへ行くの?
と声をかけてくれた。
ありがとうございます。
なぜか逆方向に歩き出す癖があって。
太郎次郎の滝は、都留アルプスの登山口とは反対側にある。
が、わざわざ遠回りしても行く価値がある。
そのくらい素敵な滝だった。
崖の隙間から
何段にも分かれて水が噴き出している。
その中の一番大きな部分を
太郎次郎の滝と呼んでいるようだ。

近くのベンチでゆっくりと滝を眺めていたかったが、
都留アルプスを歩きに来たので
早々に切り上げて駅へ戻る。
先ほどの近所の方が
道、わからなかった?
と心配して声をかけてくれた。
いえ、行ってきました。素敵な滝でした。
ありがとうございます。
とお礼を言ったら、
早いね‼
と驚かれてしまった。
都留アルプスをしばらく歩いた後、
田原の滝を見るために再度寄り道。
こちらの滝は松尾芭蕉が立ち寄り
勢ひあり 氷消えては 瀧津魚
と詠んでいる。

しかし松尾芭蕉が見た田原の滝は
もう見ることはできない。
流水の浸食を受けて渓岸が崩落し
昭和33年に砂防堰堤が建設された。
滝の脇に白い柱状節理があるが、
これも人工物である。
溶岩が固まってできる柱状節理が白いわけがない。
なんで白くしたのかね。
まあ、松尾芭蕉が訪れた滝を
何とか再生したい気持ちはわかるが。
松尾芭蕉像の近くの看板に
その頃の滝の写真が載っていた。
すごい水量。
これでは崩落するのも納得。
そういう歴史を知ることが出来て
なかなか興味深かった。
都留アルプスを歩かれるときは、
ぜひこの二つの滝に立ち寄ってみることを
お勧めします。
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